BtoBにおけるPRの役割とは?

BtoBにおいて、PRとはどのような役割なのか?PRという手に取りづらい・わかりづらいものを少し単純化して今回お伝えします
競 仁志 2025.05.27
誰でも

IDEATECHという会社で取締役をしている競(きそう)と申します。
BtoBのPRコンサルティングやBtoBのコンテンツマーケティングのご支援を行っていますが、この度ニュースレターを始めることにしました。

当社は2010年からPR支援、PRコンサルティングを行なっており、これが祖業です。100社以上のBtoB企業のPRコンサルティングに携わってきた経験と、現在主力サービスとして展開している調査データを活用したマーケティング支援「リサピー」の事業を通じて、BtoB領域におけるPR、コンテンツ、マーケティングについて様々なことを経験し、考えてきました。

PRと聞くとつかみどころがないものとして捉えられますが、整理をすることでその役割が見えてきます。

PRの中でもコーポレートPR(=会社としての知名度を上げる)、プロダクトPR(=プロダクトやサービス自体の知名度を上げる)で分かれます。

ここではプロダクトPRに限定してお伝えしていきます。

また、わかりやすさを重視し、PRが持つ多層的な意味合いは傍においておくので、その点ご了承ください。

PRとは、「マーケティング」および「セールス」で生み出す成果を長期的・間接的に底上げ・ブーストするものとして捉えるとわかりやすいです。

主役はあくまでマーケティングやセールスで、PRは黒子の存在。

ドラクエに例えると、レベルやステータスなど直接的なものはマーケティングやセールスで、PRは鎧や剣などの武器、または呪文ですね。

レベル99であれば木の棒でもボスを倒せますが、武器や呪文があればレベル50でもボスを倒せる。

そういう立ち位置です。

*AIにて生成 

そのように捉えたときに、PRのどのような側面がこれらを押し上げるのか。それはPR的発想が持つ「社会性・公共性」と「新奇性」です。PRコンサルタントとして100社以上のコンサルティングを行なってきましたが、「PRを行なってくれ」と依頼された際に一番最初に考えるのが下記です。

  • このサービスはどのような社会性を持つのか?

  • 今の社会文脈(≒トレンド)と接続すると、どのようなメッセージになるのか?

  • このサービスをどのような要素を組み合わせれば新しい側面が出せるのか?

  • 周りが「お!新しいね」と思うのか?

*注:ただし、これはその業界の既存の常識やバイアスの中で「新しい」を生み出すことであり、世の中的に全く新しいオリジナルである必要は全くありません。この思考プロセスをたどります。

そのためにPR観点での情報整理を行うのですが、これは長くなるのでまたどこかで書きます。

社会文脈はイメージしやすいと思うので、新奇性について具体的にお話しします。

当社IDEATECHの主力サービスとして「リサーチコンテンツ」を提供するリサピーというサービスがあります。

元々この時のコンセプトは、「調査PR」という文脈で生み出しました。BtoBのPRコンサルティングをする中でなかなかネタだし(情報発信)ができず、その時に重宝したものが調査データだったところから着想を得ています。

調査といえば、市場調査系か、調査PRが主流でした。

当社のサービスも、調査PR市場として定義をしていて進めていました。その後事業を深めるにつれ、 調査データ自体をコンテンツとして捉え、むしろマーケティングやセールスでのコミュニケーション領域の有効性に気づき、「リサーチデータマーケティング」という造語を生み出し、調査PRではなく、マーケティングコンテンツとしての「リサーチ」という 位置付けを打ち出しました。

結果、そのコンセプトがマーケティング・セールス・広報の方々にも「新しいもの」として受け止めていただき、 「今まで取り組んだことがなかったが、そのコンセプトでやってみたい」という流れを作ることができました。今ではある程度知られた方法となりつつあるのではないかなとは思いますが、当時は「ちょっと」新しく、それが新奇性に繋がりました。結果、セールストークも磨かれ、そのコンセプトに基づいたコンテンツ(調査やレポート)などを発表しリードを獲得、 また、セミナー登壇などのご依頼もいただけるようになりました。

話を戻します。

この発想がなぜマーケティング・セールスに活かせるのか?

マーケティングは見込み顧客を獲得することをミッションとおくことが多く、セールスは受注をすることに主眼を置かれます。そうなると、必然サービスの訴求や競争優位性といった、「サービスに閉じた話やメッセージ」になることが多いです。

しかし、これだけだと市場がなかなか広がっていきません。なぜなら、サービスに関心がある人たちにしか届けられないからです。

ただ、社会性を持たせることができれば、全く別の市場から顧客を連れてくることができるかもしれません。また、新奇性を出せれば、今まで関心を生み出せなかった潜在層に「新しい!」という切り口で興味を持ってもらえる可能性があります。

当然、今の見込み顧客に対しても同様の情報を発信すれば、サービス訴求とは別に新しい側面を価値として捉えてもらえるかもしれませんし、 セールスの現場でも、目の前のお客様に「新しさ」を伝えることができます。そしてPRによって底上げされた受注が確実に生まれます。

これが、武器としてのPRです。

今後、BtoBPRやコンテンツにまつわる発信をしていきます。
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